『庭のゴールドバー』
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swissinfo.chによると、スイス国内の庭には推定10トンものゴールドが埋められているそうだ。
スイスは言わずと知れた世界有数の高所得国で、金取引の中心地的な国でもあるようだ。
有事にスイスフランが買われることからも、金融において世界でもトップレベルの信頼を得ている国であることは間違い無い。
そういう国の国民が保険の一種としてゴールド(現物)を買い、銀行への信頼が薄いなどの理由で、金購入者の約5%は自宅の庭に埋めているそうである。
上記のページではスイスで好まれる投資形態ランキングも紹介されていた:
1位・不動産投資
2位・貯金
3位・貴金属全般
4位・金
5位・投資信託
6位・株式投資
7位・私的年金/生命保険
8位・暗号資産(クリプト)
9位・超短期/定期投資
10位・国債
…
という感じらしいが、日本ではとんでもない大差で1位・貯金となるだろうことを考えると、やはり国民性の違いは明白だ。
Claude.aiで調べた限り、日本では:
1位・貯金
2位・生命保険
3位・国債
であるらしい。不動産投資も一定の人気があるが、資金需要が大きいため一般的ではないとのこと。
また最近はNISA制度などの影響で株式投資もある程度広まってきているだろうことは予想できる。
いずれにしても、日本ではゴールド投資が4位に食い込んでくるような状況では全くないのは間違いなさそうだ。
ちなみに上のランキングで一つ気を付けて見るべきは、どちらの国でも貯金が上位だが、スイスと日本ではその意味合いが全く異なる、ということだ。
あくまで投資の観点から見ればということだが、日本円を貯め込むのとスイスフランを貯め込むのとでは色々な意味でかなり違う。
ゴールド投資が推奨される世界経済
個人的にはゴールドは先物で少し保有している程度だ。コモディティについては金以外に銀、パラジウム、プラチナも併せて少し保有している(https://inv.jp/stocks/s005/に記載の通り2023.11から)。
パラジウムが若干出遅れている感があるが、他はどの銘柄も順調に値を上げている。
特にゴールドは史上最高値を更新し続けるなど勢いがなかなか衰えない。
そのファンダメンタル的な理由としてよく言われているのは、不安定な世界情勢、危なっかしい米国、世界的なインフレなどが挙げられる。
ディフェンシブな投資対象に良さそうな国や商品が見つからない。となればゴールドにいくのはごく自然な流れだろうと自分も思う。
金を庭に埋める本当の意味
ゴールドの現物を買って庭に埋めるというのは世界経済の先行きを懸念してといったレベルの話ではなく、さらにその先までを想定しての行動のようで、何となく空恐ろしい。
記事の中では銀行への信頼が揺らいでいることがそうさせているとまとめられていたが、確かにそれもあるだろう。「権威の失墜として銀行が念頭に置くべきこと」だと。
だが自分は記事をパッと目にした瞬間、それは銀行も機能しなくなるような最悪の事態を想定しての行動なのだろうと感じた。
中々収束しないロシアーウクライナ戦争の一方の当事者が、核を保有していることと全く関係がない話とは思えない。
個人的にも最悪中の最悪を想定して、金を庭に埋めるようなことを少しづつでも始めておきたいと思う。
金を庭に埋めることと類似するような方法の良い例えがまだ浮かんでいないが、それはなるべく手軽で原始的な方法になるだろうとは思う。
そして本当に最悪の最悪を想定するのであれば、対象は現金でもワインでも高級時計でも絵画でもなく、ゴールドであるべきだろう。