『ゴールド』
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「○○しておけば…」を言い出したら切りが無いし、投資に関してはそう言わないでどこまで前を向いて進むことに集中できるかのゲーム、といった趣があるのは重々承知だ。
それを承知の上で言うが、2013年頃から始まったカップ型の底固め。その終盤で月足で上昇ダウがハッキリと出た後にカップの上辺(1355付近)を上抜けたのが2019年6月。そこで円をゴールドにもっと変えておけば良かった、とXAUUSDチャートを見る度に(つまりは週5で)後悔している。…というのは少しオーバーだが、未だに後悔しまくっているのは確かだ。
スイングトレードに限った話でも、これまでに同じような失敗をEURUSDでもCNHUSDでもやっている。つまりその時にその場にいて(チャートを見ていて)、数日ある程度の戻しを待っていたがそれが無く「あぁ…行ってしまわれた」のパタンである。
明確なレジスタンスライン(抵抗勢力)に向かって長期間ダウを形成しながら上げてきて(あるいは下げてきて)、そこをブチ抜いたときはサポレジ転換などをやっていられないほどの勢いの場合があるのだ、と失敗の度に反省はするのだが、、、
上記のようにスイングでの大きな機会損失はユロル、人民元米ドル、ゴールド米ドルと、10年ほどのキャリアの中で既に3回やっている。
ハッキリ憶えててデカいので3回、という意味で細かいのも含めるとトレード=後悔と言っても良いんじゃないかと思えるほど定期的に起こる。それを克服していかないとスキルは上達しない。してみると、トレードスキルの上達=後悔を克服するスキルの上達、とも言えるのではないか。
ちなみに、なぜそういう事が起こったかというとそれらの通貨のスイングトレード用の検証作業が足りていなかったが故に自信が持てなっかたのだ。我ながら情けない話である。
デイトレレベルの短期トレードの方はどうかと言えば、そういう後悔はもちろん無数にしてきた。ただスイングトレードに比べてトレードチャンスが多く期待リワードも小さい分すぐに忘れる。…忘れてないでその経験から学びスキルアップしていくべきなんだけど。
増やすより減らさない
確かに儲けるチャンスは逃したが資金は減っていない、というのがそういった機会損失に対しての慰めである。後悔を積み重ねていくかのような投資という活動においては、これは割と大事な考え方だ。機会損失は実損ではない。
「増やすよりまずは減らさない」そうすれば自然と増えてくる、と言われるが言い得て妙。10年もやっていると確かにそうだという実感がある。
損を出す投資 < 何もしない < 得を出す投資
という事だ。当たり前の話ではあるが損するよりも何もしない方が投資においては賢い選択だ。
更に言えば、7~8割の参加者は投資で稼げていないらしい。事実かどうか怪しいもんだが、まぁ、少なく見積もっても半数くらいは損をしてるとしたら、何もしないだけでそれら半数の個人投資家より良いパフォーマンスという事になる。かと言ってアクションを起こさなければ増やせない訳で、それが難しい所だ。
何もしないスレスレ
変な日本語だが、こと長期投資においては「何もしないスレスレ」程度のアクションで丁度良い。つまり一回ポジったら放っておけという事だ。長期投資なのだから長期、大局のみを見つつ動けばよい。
2019年6月のゴールドについても、戻り試しがどうとか勢いがどうとかよりは長期間抑えられてきた価格帯を突破した事実の方がよほど大事だったはずだ。その上で金を買ってあとはチャートチェックも週1程度とか、何もしないスレスレぐらいの行動で良かったのだ。
ただ、そういう長期投資の機会は今後も定期的にくる。その時に備えて気持ちを整えておく必要がある。そのいつ来るか判らないものに対して気持ちだけ準備しておく、というのが中々難しいところだが、投資家と自称したいのなら普通に出来なければならないくらい当たり前の事なんだろう。その道は険しいが、自分のペースでできるので楽しくもある。