『株式市場の隆盛とブルとベア』
画像抽出:DALL・E2
投資や投機、中でも特に短期トレードをやっていると自身の過熱感(やる気、逸り、焦り)と相場のそれとが合わなくてヤキモキした経験があるはずだ。
相場と自分との過熱感のミスマッチは、デイトレにおいてマストで維持しなければならない「平常心」が乱される要因になる。
稼ごうと逸る気持ち、損失を埋めようとする焦り、そういったものに急かされて根拠なくポジる。
後で考えると「なぜ…?」と絶句するようなエントリーをした経験は、自分の場合は数えきれない。
市場の閑散期、繁忙期をザックリとでも知っておく事でそういった「空回りトレード」をしないための一助になる。
市場はこちらの状況など一切無視して動いているからで、こちらから市場に合わせていく以外に方法が無いからだ。
日経の売買代金ボリューム(1999-2015年)
(引用元:https://moneyworld.jp/news/06_00000261_news)
…今回見つけたデータは1999~2015年の日経の売買代金をベースに作成されたものだそうだ。
画像にも書いてある通り、赤=多 緑=少。
当然ながら売買代金が多ければ取引が多い繁忙期と考えられ、低ければ閑散だ。
日経の取引の多少は、その他の世界中の株式相場と大体シンクロしていると考えられる。
2月~6月が繁忙期
株式市場の繁忙期は年が明けて一段落した2月初旬から、夏休みに入る前の6月上旬頃までの間だ。
7月~8月は夏季休暇で特に閑散。12月~1月も休暇で閑散だ。
つまり投資家たちはその年の株式投資判断・行動を年の前半に集中させる傾向にあるので、年前半はボラが高くなりやすい。
FXの場合
(引用元:https://www.financemagnates.com/forex/forex-volumes-for-saxo-bank-highest-since-may-2023/)
日経のような分かり易い図が見つからなかったのだが、2023年のサクソバンクの月別取引量が多少参考になりそうだ。10ヶ月分のみだが。
ただ、一方は一市場全体のボリュームで、これは一取引所のみのデータなのでそれらを同質なものとして並べることは出来ないが、FXに関しても一応ではあれ、ある程度の傾向は見て取れそうだ。
そういう前提でのデータではあるがザックリとした傾向としては、為替は株に比べて繁忙期、閑散期が穏やかに見える。
若干株式市場に比例している感が若干あるものの、繁忙期/閑散期といったものは特に気にしなくてよい、と言える程度の差ではないかと思う。図に含まれていない11月、12月も見てみたい所ではあるが。
株のようないわゆる商品とは異なり、様々な経済活動で必要になってくる金、通貨の取引量はやはり経済活動の多少に沿っているという事だろうか。
FXは月別ではなく1日内の取引量が大事
月別の繁忙期、閑散期はFXにはあまり必要の無い考え方だったようだ。
FXのデイトレで大事なのはもっとミクロな時間軸、このページ(https://inv.jp/fx/)でも書いた1日の内でのボラタイルな時間帯を知っておくことだろう。
一方、株取引の方では憶えておいても良い情報ではないだろうか。それで成績に直接的な影響がでるような情報ではないにしても、一般常識として。
年後半の株式市場は見守るのみ
株式投資をするのであれば6月頃までにポジションを取り、夏季休暇以降は年末まで見守る…というと大袈裟だと思うが、株式投資活動を俯瞰するとそれに近い傾向はある。
株式投資は年単位で行なっている投資家が多い、とも言える。
会社の年度末収支報告や税金の支払いといったことがその要因だと思われるが、そういえば自分も収支は年単位で行なっている。
ただ、市場動向には自身の投資を合わせていかなければならないが、他の投資家の行動に合わせる必要は全くない。
というか、むしろどちらかというと他人に合わせてはいけないのが投資だ。何しろ7〜8割が負ける世界なのだから。
…投資時期までその他大勢とずらす意味があるかどうかは分からないが。
まとめ
凪市場で自分だけが熱くなった空回りトレードをしないために調べてみた市場の繁忙期と閑散期だが、まとめると次の通り:
株式市場:年前半が繁忙期、年後半が閑散期。特に夏季休暇、冬季休暇中は超閑散。
FX市場:月別の取引量は気にする必要無し。1日内のボラティリティーを重視。